参院選を考察する

参議院選挙は明日、投票日を迎える。この日が来るまでに柳沢厚労相の「産む機械」発言を始め、松岡前農相の自殺、久間前防衛相の「しょうがない」発言、年金問題、赤城農相の政治資金問題、麻生外務相の「アルツハイマー」発言他、短期間に信じられないほどの問題・事件・不祥事が露呈してきた。こういった事が立て続けに発生するということはかなり異常であり、どれだけ今の政治、また官僚が堕落し、腐敗しているかが窺える。何故こうなってしまったのかという理由は多々あるだろう。現在のこの醜悪政治から脱却を図るためにも、今回の選挙は重要なものになることは間違いない。


今回の参院選年金問題が政争の具にされている。個人的に、年金は政争の具にすべき問題ではないと思っている。それはなぜかというと、そもそも年金問題というのは社会保険庁の親方・日の丸体制が引き起こした、言わば国家レベルの詐欺である。キッチリと管理・統制をしていれば起こらなかったはずなのだ。それを今更、アイツが悪いコイツが悪いだのと口角泡を飛ばしながら罵詈雑言を浴びせあい、仕舞いには「我が政党こそが年金問題を解決するキーを握っている」と言わんばかりのアピールをする。まず問題になるまで放っておいた責任はどこにあるのか考えよ。国、つまりお前らそのものだ。官僚の腐敗を国が抑止できなかったからだ。アイツとかコイツという次元の話ではない。そしてこの問題はどう解決していくのか。これは全ての今生じている問題に共通することだが、自民民主与党野党等々の党派を超えて、各党一致団結して解決の道を歩むべきだ。特に憲法改正問題は、この点が重要なポイントになる。
何度もいうように、問題は年金だけではない。マスゴミも各政党も年金問題を大々的に取り上げているため、他の諸問題が形骸化している気がする。例えば憲法改正問題。集団的自衛権の行使をどうするのか、9条に軍隊を明記するのか等。例えば格差問題。非正規社員と正社員との溝をどのように埋めるか。また格差は人間だけに起きているのではない。都市と農村の間でも格差は広がっている。交付税は、ふるさと納税はどうするのか。他にも地方分権、政治とカネ、外交、教育、核議論・・・日本が処理すべき課題は山積みである。


話は変わるが、よく「参院選はどうでもいい」と呟く人がいる。それは違う。今回の場合は特にだ。
そもそも参議院参議院選挙(参院選)とはなんぞや。まず参議院。国会は衆議院参議院で構成されている。その参議院衆議院の行き過ぎを是正する役割を担う一院である。衆院で可決された法案は参院へ通され、参院で可決されればめでたく成立、というワケ。そして参院選参院選は3年に1回行う。これは「参議院議員の任期は6年であり、3年ごとにその半数を改選する」と憲法で決まっているからだ。・・・とここまでは中学生の内容。結構難しいことやってたのね。


でだ。ここで自公大敗のケースを考えてみる。今回の選挙で自民が過半数を割り、民主党を第1党とする野党勢力が急上昇すると、後3年は法案が通らなくなるのは自明の理である。その結果当然政府はすることが無くなり、また自民党内部は安倍の責任論だなんだとグダグダになる。そうして最終的に解散総選挙を迫られる。こうスムーズに事が進むかどうかは分からないが、事実、民主小沢はこの方法で政権交代を目論んでいるのだと思う。
ただし、もし与党が負けたとしても1回で政権交代が生じるという訳ではない。それは前述したとおり、参院選では参議院の"半数"を改選するから。これより2回連続して負けると、それこそ参院の殆どが野党勢力になり、政権交代ガラガラポンとなる訳だ。だから今回、勝つためにも与党は必死なのである。


ここで参院選参院選後を予想してみる。
おそらく自公は過半数を割り大敗、そして民主が大躍進する。そして参院選後、当然のように安倍責任論が出てくるが、閣僚たちが執拗に安倍を擁護し、その安倍は辞任しない・・・気がする。そしてまた新たな不祥事が発覚・・・と。責任論〜辞任はどうなるか分からないが、民主躍進は間違いない。毎日新聞を読んでても、自民が苦戦を強いられているのはすぐわかる。
果たして一体誰が笑い、誰が泣くのか。結果が非常に楽しみだ。
(ちなみに今回自分は、自公政権が崩れればいいと思っている。経団連にダメージを与える選挙でもあるし。加えて、民主党には勝ってほしくない。そもそもこの選挙に限らず、どの選挙でも売国政党民主党には絶対に勝ってほしくない。この政党が日本の政権を握ったら、日本は確実に崩壊する。間違いない。)


そういや、これが面白かった。参考程度にドーゾ。
毎日ボートマッチ「えらぼーと」


・・・と、ここまでは誰しもが考えることであって、重要なのはこの先だ。それは「民主党が勝ち、自民党が負けると今後政治はどうなるのか」ということ。勝敗レースに惑わされ、選挙本来の目的を忘れるのはいかがなものか。いくら民主党が躍進したからといって、はいそれで終わりじゃ何の意味もない。また政策を進めるのはいいものの、トンチンカンな政策ばかり叩きだされ推し進められるといった、まさにトンチンカンな政治をしてもらっては困る。ではようやく本題。民主党は信頼できる政党なのか。詳しく見ていきたい。